仕組み・機能

IoTにおいて末端のセンサで計測したデータを上位に伝達する手段として、有線を使用する方法と無線を使用する方法があります。温度、湿度、二酸化炭素、照度をはじめとする環境の物理量については一般にデータサイズも小さく、配線の引き回しも不要で電源もバッテリを使用できるため無線によって伝送する方法が有利になります。

LPWA(Low Power Wide Area)と称され、少ない電力で広い範囲で通信できる無線方式としてIoT分野で有力な方式のひとつにLoRaと呼ばれる通信規格があり、ISAではこのLoRa方式を採用しています。

構成

複数の計測デバイスを管理制御

末端の物理量計測デバイスとそのデバイスの各種設定とデータ受信、データ判断や末端への制御および上位へのデータ送出を行うサーバによって構成され、1台のサーバには最大32台の計測デバイスが接続可能です。

上位への通信方式

GbEによる有線LANと通信キャリアのLTE通信をサポート。

全体の仕組みと機能

計測デバイスで計測されたデジタルデータは、特定な形式に符号化されたあとキャリアと呼ばれる搬送波と変調されます。LoRaではその際、チャープ信号と呼ばれる信号を使い、信号を特定の帯域内に拡散して、サーバへ送信します。送信はデバイスに設定された周期(5分毎や10分毎など)で行われます。

サーバではデータをクラウド上のアプリソフトに送ったり、サーバ内に設定された閾値とデータを比較し、その結果に応じたアクション(末端の他のデバイスへのフィードバック制御やメールやネットワーク警告灯等による警報など)をおこないます。全体としては計測、データ集積と送出、データ判断とアクションなどの機能を有します。

LPWAについて LoRa方式の主な特長

混信・干渉に極めて強い

計測したデジタルデータを電波に乗せて送信する際にデータを周波数軸方向に拡散する方法すなわちスペクトラム拡散方式により他の電波との混信や干渉等に極めて有利な通信が行える。従って、少ない電力でも今までにない遠距離間通信が可能。

スペアナによるLoRa信号波形
スペアナによるLoRa信号波形

単純なスター型トポロジ

遠距離通信が可能なので複雑なリピータやメッシュ・ルーティングは不要

間欠送信によりバッテリでの長期間運用が可能

データ計測・送受信時以外、回路はスリープ状態に置かれ電力消費を極小化出来るので最適化された電源設計により電池でも10年以上の計測が可能

低価格

LoRa方式の開発会社である米国Semtech社の専用LSIを基に低価格な各種デバイスのローコスト設計

ISAのLoRa製品の特徴

ISAの培ったネットワークと監視技術を搭載

各種のネットワーク製品開発で培った高度なネットワーク技術をサーバユニットに搭載、上位システムとの融合性が高い

塩化チオニルリチウム電池の採用で長期間メンテナンスフリーへ

信頼性の高い設計が難しい塩化チオニルリチウム電池の安定駆動技術を確立、本来の電池の特長を最大限発揮。ISAの長年の電源設計、管理技術を結集

長距離伝達の実証試験結果

直線見通し距離では40kmを超えての安定通信も確認

検証レベルの実験機でなく実用に耐える製品化をいち早く達成、販売開始

トータルコストの低減

信頼性を維持しながら低価格化設計による製品コストダウンと電池交換など日常の運用にかかわる保守の最小化により長期間での実質トータルコストを著しく低減